スポーツビジネスへの第一歩|B.LEAGUE所属クラブでのインターンシップの魅力
近年では日本人選手が世界最高峰のバスケットボールリーグNBAのチームで活躍していることや2023年男子ワールドカップで日本代表が48年ぶりとなる自力での五輪出場を決めたことなどを理由に、バスケットボールは日本国内で大きな盛り上がりを見せています。 競技の注目度が高まり、バスケットボール人気が高まるなか、Bリーグに所属するクラブで働きたい、またはバスケットボールに関わる仕事をしたいと考えている方もいるのではないでしょうか。 しかし、プロバスケットボールクラブでの採用は決して多くはなく、さらには新卒での就職は非常に難しいと考えられています。 その一方で、インターンシッププログラムが複数のクラブで実施されていることはご存じでしょうか。 そこで今回はインターンシップが提供する具体的な業務内容やメリット・デメリット等を詳しく紹介します。皆さんのキャリア形成のヒントになれば幸いです。
インターンシップ
先述の通り、Bリーグ所属クラブではいくつかのクラブで学生を対象としたインターンシップが実施されています。
スポーツ業界、特にバスケットボールに関連する仕事に携わりたいと考えている学生にとって、このインターンシップは学びと成長の場となるでしょう。
各クラブのインターンシップによって職種や業務内容は異なります。ホームゲームの運営やホームタウン活動、SNS運営等の広報活動、トップカテゴリーや育成カテゴリーを支えるコーチやトレーナーといった職種を募集しているクラブもあります。
各種インターンシップ
インターンシップで実施されている業務を4つに分け、それぞれ紹介します。
1.試合運営・イベント企画
【仕事内容】
試合運営、イベントの事前設営と運営、接客など
日常的にスポーツ観戦するだけでは試合当日に向けた準備や試合当日の運営を知ること、理解することはなかなか難しいでしょう。
観客が目にすることができるのは結果であり、それまでの過程を知ることはできません。開場後から試合開始までの間、選手の入場や会場の音響など全てにおいて分刻み、秒刻みで当日の進行が決まっています。
会場の演出や掲示物、配布物などは当日のオペレーションだけでなく、事前にデザインや部数を考えなければなりません。業務内容によっては数カ月前から行われている準備の過程を知ることができるでしょう。
【インターンシップ紹介】
2.マーケティング・広報
【仕事内容】
広告キャンペーン、イベント企画、SNS運営、映像撮影、画像・動画の編集など
現在、多くのプロスポーツクラブはファンとコミュニケーションを取る手段としてSNSを用いています。
クラブのSNSでは頻繁に選手の写真や映像、試合状況やキャンペーンを伝える画像など様々な情報が発信されています。
担当者は選手の写真や映像をいつ、どこで(どの媒体で)、どのように発信するのか、そしてその効果を考えています。
ここでは、デジタルマーケティングやブランドマネジメントと呼ばれる領域の基礎を学ぶことができます。
【インターンシップ紹介】
3.営業・スポンサーシップ
【仕事内容】
営業、スポンサー企業リサーチ、スポンサーアクティベーションの企画・実施など
一度でも試合を観戦したことがあれば、試合会場で多くの企業名やロゴを目にしたことがあるでしょう。
各クラブでは協賛企業を獲得するための営業が行われていたり、企業が購入した権利を活用して行う活動を企画したりとクラブと企業は頻繁に連携を取っています。
営業やスポンサーシップに関するインターンでは、ビジネスコミュニケーションに関するスキルを得ることができるでしょう。
さらに、スポーツ業界でのお金の動きや関係するステークホルダーを実際に知ることができます。
【インターンシップ紹介】
4.選手サポート
【仕事内容】
コーチング、コンディショニング、練習・試合でのアシスタント業務、備品管理など
ここではコーチ、トレーナー、マネージャー、メディカルスタッフ、フロントスタッフなどのチームスタッフが該当します。
コーチやトレーナーを志す学生にとって、実務経験は非常に学びの多い機会となるでしょう。
インターンシップを通して、プロフェッショナルとして働くコーチやトレーナーなどのチームスタッフから多くの学びを得ることができます。
【インターンシップ紹介】
インターンシップはいつから?どうやって探す?
Bリーグのシーズンは、10月~5月となっていますが、インターンシップが募集される時期はいつ頃なのでしょうか。
これまでは多くのクラブがシーズン終盤の5月からプレシーズン直前の8月までの期間に募集が開始される傾向にあります。
Bリーグクラブで実施されるものは長期インターンシップが多く、活動期間はシーズンを通して実施されるものが多くあります。
シーズン中に募集の開始されるものもありますが、多くのクラブでシーズンオフでの募集となるので、シーズン終盤とシーズン開始前にインターンシップを探してみると良いと思います。
インターンシップ情報
Bリーグクラブのインターンシップは非常に容易に探すことができます。
「Bリーグ 採用情報」と検索していただくとクラブ採用情報が記載されたページがあるので、そちらでB1・B2所属の各クラブの情報を簡単に閲覧することができます。
また、上記以外でも各クラブのホームページにあるNEWS欄やSNSで情報が発信される場合があるので、気になるクラブの情報を見ておくことも良いでしょう。
メリット・デメリット
メリット
授業では学ぶことのできない実務経験を積むことができる点、そして業界で働くプロフェッショナルとの人脈を築くことでリアルな声を聞くことができる点は、学生のうちに参加する大きなメリットと考えられます。
さらに、上記の2点からキャリアの方向性を確認すること、スキル向上の機会を得ることができるでしょう。
自身の興味や適性を確認し、将来のキャリアを具体化することができます。また、社会人とのコミュニケーションを通して、基本的なビジネスマナーや業務によっては特定のスキルを向上させる機会となるでしょう。
デメリット
インターンシップへの参加にデメリットはないと思いますが、ここでは学生のインターンシップ参加に伴う懸念点として認識していただければと思います。
学びの多いインターンシップですが、シーズンを通して長期的に参加ができる一方で、学業との両立は考えなければなりません。
また、無給もしくは交通費のみ支給されるインターンシップもあり、経済的な負担が増加する可能性があります。
さらに一部の業務に限定された場合、特定の部分に対する理解度は向上しますが、業界や仕事の全体像を掴むのが難しい場合もあります。
インターンシップから契約へ
皆さんが気になるのは、インターンシップから採用に繋がるのかどうかではないでしょうか。
必ずしもインターンシップが採用に繋がるとは言えませんが、インターン生がチームスタッフとして契約された事例もあります。
各クラブの状況はその時にしかわからないため、「運」の要素も少なからずあると思います。
ただ、インターンシップを通して周りのスタッフから働く姿勢や人柄を評価されれば、チームスタッフとして契約する可能性は十分にあると思います。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
Bリーグクラブでのインターンシップは、バスケットボールに関わるキャリアを築きたい学生にとって非常に貴重な経験を得ることができます。
クラブの一員として、実務経験を通して様々な業務を経験することで自分自身の成長を実感できるでしょう。
また、選手を現場で支えるコーチやトレーナー、マネージャーは、インターン生から採用されている事例も多くあるため、希望する方は積極的に挑戦してはいかがでしょうか。
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